「顔がすっきりした」と感じる理由を歯科医が解説!
🧭この記事の内容
- 親知らずを抜くと小顔になるって本当?
- 親知らずとは?
- 親知らずを抜くと顔が小さくなると言われる理由
- 小顔目的で抜歯してもいい?
- 親知らず抜歯後の腫れや経過について
- 実際に親知らずを抜いた人の声
- 結論と当院からのご案内
親知らずを抜くと小顔になる?
「親知らずを抜いたら小顔になるらしいよ!」
そんな話、友人やSNSで聞いたことはありませんか?
確かに、親知らずの抜歯後に「顔がすっきりした」「フェイスラインがシャープになった」と感じる人がいるのは事実です。でも、実際に小顔になっているのでしょうか?それとも、気のせい?医学的にはどう説明されているのか、気になりますよね。
この記事では、「親知らずの抜歯=小顔になる」説が本当かどうかを、歯科医療の観点からわかりやすく解説します。
親知らずを抜いても骨格は変わりません
まず最初に結論から言うと、骨格は変わりません。
親知らずを抜いたからといって、顎の骨が物理的に小さくなるわけではありません。
親知らずが生えていた場所は奥まった位置にありますが、抜歯後にへこむこともなく、骨の大きさ自体は変わりません。つまり、「骨が減って小顔になる」ということはないのです。
親知らずとは?

親知らずは「第三大臼歯(だいきゅうし)」と呼ばれる奥歯のさらに奥にある永久歯です。
10代後半~20代前半に生えてくることが多いですが、生えない人や、もともと存在しない人もいます。
現代人の顎は昔に比べて小さくなってきており、親知らずが正常に生えるスペースがないことが多いため、次のようなトラブルの原因になります。
- 横向きに生えてしまう(水平埋伏)
- 一部だけ見えて炎症を起こす
- 隣の歯を押して歯並びを悪くする
親知らずを抜くと小顔になると言われる理由
理由①:むくみ・腫れの改善
「小顔になったかも」と感じる一番の理由は、むくみや腫れが取れたことです。
親知らずが炎症(智歯周囲炎)を起こしていた場合、知らないうちに顎の周囲が腫れて顔の輪郭がぼやけていることがあります。
抜歯後にその炎症が解消され、むくみが引くと、フェイスラインがすっきりして見えるのです。
つまり、実際には「小さくなった」のではなく、**「本来の顔の形に戻った」**という表現が正確です。
理由②:筋肉バランスの改善
親知らずが斜めに生えていたり、噛み合わせが悪かったりすると、無意識に片側の顎ばかり使ってしまうことがあります。
これが、エラ周りの筋肉(咬筋)が発達し、顔が左右非対称になったり、エラが張って見える原因に。
抜歯によって噛み合わせが自然になると、筋肉の緊張バランスが整い、フェイスラインがシャープに見えることがあります。
小顔目的で親知らずを抜くのはアリ?
「小顔になりたいから親知らずを抜こうかな」と考える方もいるかもしれませんが、美容目的だけでの抜歯はおすすめできません。
親知らずの抜歯は医療行為であり、リスクも伴います。
特に下顎の場合、神経との距離が近いケースでは慎重な判断が必要です。
以下のような症状がある場合は、歯科医と相談の上で抜歯を検討しましょう。
- 親知らずが虫歯や炎症の原因になっている
- 横向きに生えて他の歯を圧迫している
- 噛み合わせが悪くなっている
- 頻繁に腫れる、痛む
- 矯正治療などで親知らずが邪魔になる
抜歯後の経過と注意点
抜歯直後は一時的に腫れるため、「顔が大きくなった」と感じることがあります。
特に下の親知らずは抜くと腫れやすく、1週間程度パンパンに腫れることもあります。
しかし、腫れは時間とともに引いていきます。2~3週間経過すると、痛みも落ち着き、フェイスラインがすっきりしてきます。
実際に親知らずを抜いた人の感想
実際に親知らずを抜いて顔がスッキリしたという方の声を紹介します:
「抜いた後、むくみが取れてフェイスラインがシュッとした!」
「抜いたときは腫れたけど、1ヶ月後に鏡を見たらすごくスッキリしてた!」
こうした声の多くは、炎症の改善や筋肉バランスの変化によって「見た目の変化を感じた」というものです。
ただし、個人差があるため「誰でも確実に小顔になる」とは限りません。
まとめ
- 骨格自体は親知らずを抜いても小さくなりません
- 炎症やむくみ、筋肉の緊張が解消されることで、フェイスラインがすっきり見えることがあります
- 小顔目的のみでの抜歯は推奨されず、歯科医の診断が必要です
- 結果として「すっきりした」と感じる方も多いのは事実
ご相談はアネックスデンタルクリニック矯正歯科へ
もし今、親知らずのことでお悩みの方は、お気軽に当院へご相談ください。
経験豊富な歯科医師が、お一人おひとりに最適な判断を行います。
この記事は、アネックスデンタルクリニック院長・岡本が監修しています。
