
お口の中は、毎日、食事や会話などで常に活発に働いている場所です。
そのため、清潔を保つことがとても大切です。
ところが、ちょっとした違和感やお手入れ不足がきっかけで、さまざまなトラブルが起こることがあります。
そこで今回は、歯科医院でよく見られる「お口のトラブル ベスト5」を、第5位から順にご紹介します。
もし、少しでも気になる症状があれば、早めに歯科医院でチェックを受けることをおすすめします。
第5位 かみ合わせ・歯ぎしりのトラブル⚡️
寝ている間の歯ぎしりや食いしばりは、自分では気づきにくいものです。
しかし、実際には歯や顎にかなりの負担をかけています。
その結果、歯のすり減りやヒビ割れ、顎の痛み(顎関節症)に加えて、肩こりや頭痛など、全身にも影響を及ぼすことがあります。
つまり、放置するとお口だけでなく体全体の不調につながる恐れがあるのです。
[対策ポイント]
① マウスピースで歯を守る

まず、寝ている間の歯ぎしり対策には、就寝時に装着する「ナイトガード(マウスピース)」が効果的です。これにより、歯のすり減りやヒビ割れを防ぐことができます。
② 食いしばりを意識する
また、日中も無意識に力を入れていることがあります。
そのため、気づいたときには深呼吸をしてリラックスすることが大切です。
③ 噛み合わせの調整
さらに、かみ合わせのズレがある場合は、歯科での調整や矯正治療で改善することが可能です。
早めに相談することで、症状の悪化を防ぐことに繋がります。
第4位 口臭トラブル🌪️
「もしかして、自分の口においがするかも…?」と感じたことはありませんか?
実は、口臭の原因の多くは、『お口の中の汚れや歯周病、舌の汚れ(舌苔 ぜったい)』によるものです。
特に、朝起きたときや空腹時、緊張したときには唾液の分泌が減るため、口臭を強く感じやすくなります。
また、むし歯や古い詰め物のすき間に汚れがたまることでも、臭いの原因となります。
このように、日常の中に口臭のきっかけは潜んでいますが、正しいケアを行えば改善が可能です。
[対策ポイント]
① 毎日の丁寧な歯みがき
まずは、基本の歯みがきを丁寧に行いましょう。
歯と歯の間、歯ぐきの境目、そして舌の上の汚れ(舌苔)まで意識してしっかり落とすことが大切です。
② 舌のケアを取り入れる
さらに、舌の汚れも口臭の大きな原因です。
舌ブラシややわらかい歯ブラシを使って、優しく汚れを除去しましょう。
③ 定期的な歯科クリーニング
そして、自宅ケアだけで取り切れない歯石や汚れは、歯科医院でのプロフェッショナルクリーニングが効果的です。
定期的に受けることで、口臭の原因を根本から改善できます。
第3位 知覚過敏🧊

冷たい水や風に当たると、歯が「キーン」としみる。
そんなときは、もしかすると知覚過敏かもしれません。
実は、歯の表面を守るエナメル質がすり減ったり、または歯ぐきが下がって根の部分が露出したりすると、神経に刺激が伝わりやすくなって症状が起こります。
つまり、歯や歯ぐきへの負担が原因となるケースが多いのです。
[対策ポイント]
① 正しいブラッシング
まずは、日々の歯みがき方法を見直してみましょう。
力を入れすぎず、やわらかい歯ブラシで優しく磨くことが大切です。
なぜなら、ゴシゴシと強く磨くと歯ぐきを傷め、かえって症状を悪化させてしまうからです。
② 知覚過敏用歯みがき粉の使用
次に、刺激を感じにくくする成分が配合された歯みがき粉を使うと、症状の軽減に効果的です。
継続的に使用することで、染みる感覚が和らぐことがあります。
③ 酸の強い飲食物に注意
さらに、炭酸飲料やレモンなど、酸性の食品をとりすぎないようにしましょう。
なぜなら、酸によってエナメル質が溶けやすくなり、知覚過敏を悪化させることがあるためです。
軽度であれば、知覚過敏用の歯みがき粉で改善することもあります。
しかし、長く続く場合や痛みが強い場合は、早めに歯科で治療を受けることが大切です。
第2位 歯周病(歯ぐきの病気)🥀
大人のお口のトラブルの中で最も多いのが歯周病です。
実は、成人の約8割がかかっているとも言われています。
歯周病とは、歯を支える骨や歯ぐきが炎症を起こす病気で、痛みがほとんどないまま進行してしまうのが特徴です。
そのため、気づいたときには症状がかなり進んでいることも少なくありません。
[歯周病の段階]
1. 歯肉炎:歯ぐきが赤く腫れ、歯みがきの時に出血する
2. 軽度歯周炎:歯ぐきの腫れや出血が続き、骨が少しずつ溶けはじめる
3. 中等度歯周炎:歯ぐきが下がり、歯がぐらぐらしてくる
4. 重度歯周炎:歯を支える骨が大きく失われ、最終的に歯が抜けてしまうことも
このように、歯周病はゆっくりと進行するため、自覚症状が少ないうちにケアすることがとても大切です。
また、歯周病は全身の健康にも影響を与えることがあり、糖尿病や心疾患との関連も指摘されています。
そのため、歯周病を防ぐには、定期的な歯科クリーニングと正しい歯みがき習慣が欠かせません。
放置せず、早めに歯科でチェックを受けることで、進行を止めることができます。
第1位 虫歯(う蝕)🦷

やはり、お口のトラブルで最も多いのは「虫歯」です。
虫歯とは、お口の中の細菌が糖分を分解して作る酸によって、歯が少しずつ溶かされてしまう病気です。
「虫歯」と聞くと、痛くなってから気づくイメージを持つ方が多いかもしれません。
しかし、実は虫歯にも段階があり、初期のうちは痛みがほとんどなく、見た目にも変化が出にくいのが特徴です。
[虫歯の段階]
1. 初期虫歯(C0):白く濁るだけで痛みはなし。フッ素塗布で再石灰化し、治ることもあります。
2. エナメル質の虫歯(C1):冷たいものが少し染みる程度。小さく削って治療します。
3. 象牙質まで進行(C2):しみや痛みが強くなり、詰め物で修復が必要です。
4. 神経まで到達(C3):強い痛みを伴い、神経の治療(根管治療)が必要になります。
5. 歯の根だけ残る(C4):ここまで進むと、抜歯が必要になる場合もあります。
このように、虫歯は段階的に進行するため、早期発見・早期治療がとても重要です。特に、初期の段階であれば痛みもなく、削らずに経過を観察できるケースもあります。
しかし、進行してからでは治療が大がかりになり、歯の寿命にも影響してしまいます。
つまり、「痛くないから大丈夫」ではなく、「痛くなる前に予防」することが何より大切なのです。
まとめ
トラブルのサインを見逃さないことが大切です!
お口のトラブルは、どれも最初は小さなサインから始まります。
しかし、そのサインを見逃して放置してしまうと、知らないうちに症状が進行してしまうことも。
例えば、染みる・出血する・におう・違和感がある、、、といった症状があれば、早めに歯科医院でチェックを受けましょう。
また、定期的な検診やクリーニングを行うことで、虫歯や歯周病を未然に防ぐことができます。
そして、お口の健康を守ることは、体全体の健康を守ることにもつながります。
だからこそ、「痛くなってから」ではなく、「痛くなる前に」ケアを始めることが大切です。
小さなサインを見逃さず、今日からできるケアを続けていきましょう。
この記事は、西宮北口 アネックスデンタルクリニック院長・岡本が監修しています。


