歯磨きをしたのに歯科医院に行ったら「磨き残しがありますね」
と言われた経験はありませんか?磨き残しを残したくて磨いている人はいないと思います。
歯医者あるあるかもしれませんが、それは磨いていると磨けているの違いかもしれません。磨き残しが多いと歯周病も虫歯もリスクが上がります。
今回は、アネックスデンタルクリニック・矯正歯科の歯科衛生士が選んだ磨き残しが多いところベスト5とそこをどう磨いたらいいかをお伝えします。
今回はランキング形式でご紹介いたします。ぜひご自身でもチェックしてみてくださいね。

🪥5位🦷 上の奥歯のほっぺた側
ここは磨けている人と磨けない人が顕著に現れます。奥まで歯ブラシを入れて当てているつもりでも、実は奥まできちんと当たっていないことがほとんどです。
まず歯ブラシの角度ですが、歯に対して直角に当てると、歯ブラシ自体が大きすぎて奥まで当たらないです。その為、歯ブラシの角度は歯に対して斜め45度に入れるようにしください。さらに、口を大きく開けすぎてしまうと頬の筋肉が張り、その筋肉が邪魔して歯ブラシが当たらなくなることが多いです。そこで、上の奥歯のほっぺた側を磨く際は口を少し閉じ気味にするか、上の歯と下の歯を噛んで磨いても大丈夫です。そして、歯ブラシを当ててから小刻みに動かすことでどこに当たっているかがわかりやすいと思います。鏡では見えないため、感覚的にはなりますが、歯ブラシがどこに当たっているかを感じながら磨いてみてください。

🪥4位🦷 下の前歯の裏側(舌側)
下の前歯の裏側は歯石が溜まりやすい場所です。磨き残しが菌の餌となり唾液中の成分と結合して固くなったものが歯石です。磨き残しがなければ歯石はつきません。上の歯もですが前歯の裏側はどちらも磨きにくいので、まずは一本ずつ縦に磨いてください。下の前歯の裏側は歯ブラシのかかと部分を使って磨くと磨きやすいです。その時に歯と歯茎の間に当たっていることを感じてみてください。
🪥3位🦷 右の下の奥歯の裏側(舌側)

右利きの人が多いと思いますが、右利きの人は対角になる左側は磨きやすいです。反対に右側は手を返さないといけないので磨きにくい人が多く、特に裏側は舌もあり、舌が邪魔をして磨き残しが多くなります。また、舌は抑えすぎるとオエーっと嘔吐反射が出やすいので、あまり抑えようとは考えずに歯ブラシを歯に対して斜め45度にして歯と歯茎の境目に当てていただき、小刻みに一本ずつ磨いてください。
🪥2位🦷 上下左右1番奥の歯の奥側
だれもが磨きにくい場所で磨くのを忘れる場所でもあります。歯間ブラシを歯に沿わせるように当てていただくか、歯ブラシの先を斜めに当てるようにして意識的に磨かないと磨けないです。タフトブラシなど小さい歯ブラシだと届きやすいです。

🪥1位🦷 歯と歯の隙間
歯と歯の隙間は歯ブラシだけでは届きにくいので絶対に磨けないです。
歯ブラシだけではどんなに時間をかけて丁寧に磨いたところで全体の約60%しか磨けません。フロスや歯間ブラシを併用していただくことで80%以上磨くことができます。「フロスと歯間ブラシどちらがいいの?」と疑問に思われるかもしれません。実はフロスも歯間ブラシも併用していただく方が1番綺麗に磨けます。
ただ「時間がなくそこまでできない!」となるようでしたら、歯間ブラシかフロスのどちらかを必ず使っていただきたいです。歯間ブラシだと歯と歯の隙間がある程度ないと入らない場合もあるので、そういった場合はフロスを使用してください。
何の器具を使ったらいいかわからない場合は、歯科衛生士にお尋ねください。
🪥エクストラ🦷
ちなみに歯を磨く時の力加減はどうされていますか?強くゴシゴシ磨いた方が汚れが落ちるイメージがあると思いますが、実は力を入れすぎてしまうと歯茎が削れて下がってしまい知覚過敏をおこしたり、歯茎に傷がついて痛くなることがあります。そうならないために歯磨きをする時は歯ブラシの柄を握って持つと必ず力が入るので、鉛筆持ちで持っていただき、ほうきで掃くような力加減で磨いてください。また3本ずつ一気に大きく動かして磨くより一本ずつ小刻みに動かして磨いていただくことが綺麗に磨けるコツです。
まとめ
いかがでしたか?歯磨きは「ただ毎日やっている」だけでは、実は汚れをしっかり落とすのは難しいものです。大切なのは、何分磨いたかよりも、今歯ブラシがどこに当たっていて、どの部分を磨いているのかを意識していただくことがとても大事になります。
とはいえ、自分では「本当に磨けているのかな?」と判断するのはなかなか難しいですよね。「ここはどうやって磨けばいいんだろう?」「この磨き方で汚れが落ちているのかな?」など疑問に思うことがありましたらどうぞ遠慮なく歯科衛生士ご相談ください。あなたに合った磨き方を一緒に見つけていきましょう。
この記事は、アネックスデンタルクリニック院長・岡本が監修しています。
