
「歯並びが気になる」「笑ったときの自分の歯の形ってどうなんだろう?」
そんなふうに感じたことはありませんか?
実は、こうした悩みは決して特別なものではありません。多くの日本人が同じような疑問や不安を抱えています。
歯には個性があり、国や文化によっても特徴があります。
そのため、日本人の歯には、じつは“よく見られる特徴”がいくつか存在します。
それを知ることで「自分だけじゃなかったんだ」と安心でき、気持ちが少し軽くなることもあるでしょう。
そこで今回は、日本人の歯の特徴について、わかりやすく詳しくお話ししていきます。
この記事の内容
日本人に多い歯の特徴
1. 歯並びの乱れ(叢生:そうせい)

日本人に特に多いのが、歯がガタガタと重なり合う「叢生(八重歯を含む)」です。
顎に対して歯が大きい・多いことが原因で、歯がきれいに並びきらないことがあります。
2. 出っ歯(上顎前突)
次に挙げられるのが、上の前歯が前方に出る出っ歯(上顎前突)です。
「出っ歯」も日本人に比較的多く見られる歯並びの特徴のひとつです。
特に横顔のシルエットにも影響しやすく、見た目が気になって相談される方も多い特徴です。
3. 顎が小さく丸い
さらに日本人は、欧米人と比べて顎が小さく丸い傾向があります。
そのため、歯が並ぶスペースが足りず、歯並びが乱れやすくなります。
歯の大きさは大きく変わらなくても、顎とのバランスが合わないことが、歯並びの悩みにつながります。
4. 虫歯になりやすい環境

また、日本人は、虫歯になりやすい口腔内環境を持っているといわれています。
これは、唾液の分泌量やお口の中の菌の影響で、虫歯のリスクが高くなりやすい傾向があります。
さらに、甘いものが好き・間食が多いといった食習慣も関係し、気づかないうちに虫歯が進行してしまうことがあります。
どうしてその特徴が生まれるの?
1. 遺伝的な要因
まず挙げられるのが、遺伝的な要因です。
実は、顎の大きさや歯の形は遺伝の影響を強く受けることがわかっています。
日本人は顎が小さめな傾向があり、歯が並ぶスペースが足りず、歯並びが乱れやすくなることがあります。
2. 食生活の変化
一方で、生活習慣の変化も大きく関係しています。
昔は、よく噛む食事が多く、顎は自然に発達していました。
しかし近年では、柔らかい食べ物が増え、その影響で咀嚼回数が減少しています。
その結果、特に子どもでは顎が十分に育たず、歯並びに影響が出ることがあります。
3. 生活習慣・癖
さらに、日常の生活習慣や無意識の癖も、歯や顎の成長に大きく影響します。
口呼吸や頬杖、指しゃぶりなどは、知らないうちに歯並びを乱す原因になります。
特に口呼吸は、口まわりの筋肉バランスが崩れやすく、出っ歯や前歯が閉じない状態につながることがあります。
歯並びに影響する生活習慣
1. 口呼吸
まず、鼻ではなく口で呼吸する癖がある場合、歯並びに影響を及ぼすことがあります。口呼吸が続くと舌の位置が下がり、歯を支える力のバランスが崩れるためです。
このような状態が続くと、出っ歯や歯のガタつきにつながることがあります。
2. 頬杖

次に注意したいのが、頬杖の癖です。
実は、頬杖は片側だけに力がかかり続けることで、顎の成長が左右非対称になってしまうことがあります。
その結果、歯並びや噛み合わせのズレが起こる可能性があります。
3. 噛む回数が減る食生活
さらに、噛む回数が少ない食生活も、歯並びに影響を与える要因のひとつです。
例えば、柔らかい食べ物ばかり食べていると、顎を使う機会が減ってしまいます。
その結果、顎の発達が十分に促されず、特に成長期の子どもにおいては、歯並びや噛み合わせに大きな影響を及ぼすことがあります。
4. 姿勢の悪さ
また、日常生活での姿勢の悪さも見逃せません。
スマホやパソコン作業などで前かがみの姿勢が長時間続くと、次第に首や顎まわりの筋肉バランスが崩れてしまいます。
その影響で、噛み合わせが乱れ、結果として歯並びにも影響が出ることがあります。
今どきの日本人と歯のケア事情
近年、日本人の歯に対する意識は、少しずつではありますが大きく変化していきます。
●歯科矯正が一般的に
以前は、「矯正=子どもがするもの」というイメージが強くありました。
しかし、最近では大人になってから矯正治療を始める方も増えています。
特に、目立ちにくいマウスピース矯正が普及したことで、その結果、見た目への抵抗感が減り、心理的なハードルも下がってきました。
● 定期的なメンテナンスが浸透しつつある
また、歯科医院との関わり方にも変化が見られます。
欧米では、歯科検診は「半年に一度」が当たり前とされていますが、一方で日本でも予防歯科という考え方が徐々に広まりつつあります。
そのため、治療のためだけでなく、クリーニングや定期チェックを目的に通院する方が増えてきています。

● ホワイトニングへの関心増加
さらに、清潔感や見た目への意識が高まる中で、ホワイトニングに関心を持つ方も増えています。
そのため、歯科医院でのホワイトニングはもちろん、加えて自宅で行うホームケアを取り入れる人も多くなってきました。
背景には、SNSや芸能人の影響もあり、白い歯=好印象という考え方が広まっていることが挙げられるでしょう。
● 子どもの口育(こういく)にも注目
一方で、大人だけでなく子どものお口の成長に目を向ける動きも広がっています。
最近では、「口呼吸をやめる」「舌の位置を整える」「よく噛む習慣をつける」といったいわゆる口育が注目されています。
まとめ
日本人に多い歯の特徴は、顎の大きさや遺伝的な要素だけでなく、実は現代の食生活や生活習慣とも深く関わっています。
特に、柔らかい食事や口呼吸、姿勢の悪さなどは、知らないうちに歯並びを乱してしまう主な原因となります。
しかし近年では、矯正治療や予防歯科の考え方が広まり、その結果お口の健康に対する意識は少しずつ高まってきています。
そのため、毎日の生活を少しずつ見直しながら、もし気になることがあれば無理をせず、早めに歯科医へ相談してみてください。専門家と一緒に進めていくことで、将来のトラブルをやわらげ、より健康的で心地よい口元を目指すことができます。
歯は見た目の印象だけでなく、食事の楽しさや全身の健康にもつながる大切な存在です。だからこそ、今できる小さなケアを積み重ねながら、あなたにとって笑顔になれる口元を一緒に目指していきましょう。いつでも気軽にご相談くださいね。
この記事は、西宮北口 アネックスデンタルクリニック院長・岡本が監修しています。


