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歯磨き粉の選び方〜目的にあった1本を見つけよう〜

2025/08/16

カテゴリー:

毎日の歯磨きに欠かせない「歯磨き粉」。

ドラッグストアに行くとさまざまな種類が並んでいて、「どれが自分に合っているのか分からない」と感じたことはありませんか?

実は歯磨き粉は、どれも同じように見えて、それぞれに“得意分野”があります。虫歯予防、歯周病対策、知覚過敏、着色汚れのケア等、目的に合ったものを選ぶ事で、毎日のセルフケアの質がぐんと高まります。

今回は「歯磨き粉をどう選ぶか?」というテーマで、市販品と歯科専売品の違いや、成分の見方についてわかりやすくご紹介します。 

歯を磨いている女性の画像

この記事の内容

  • 歯磨き粉を選ぶときのポイント

  • 目的別|注目したい成分と特徴

  • おすすめの歯磨き粉(目的別)

  • まとめ

    市販品と歯科専売品の違いは?

    まず、歯磨き粉には大きく分けて2種類あります。

    • 市販品:ドラッグストアやスーパー、ネットなどで手軽に購入できる

    • 歯科専売品:歯科医院を通じて購入する製品(ネットでは扱われていない場合もあり)

    成分の大きな違いはないものの、歯科専売品は“目的がはっきりしている方”に向けて作られており、成分配合がやや高濃度だったり、低刺激・低発泡設計になっていたりと、使いやすさや予防効果に配慮されたものが多い傾向にあります。

    とはいえ、市販の歯磨き粉でも十分に効果的なものはたくさんあります。近年では市販品でも高濃度フッ素(1450ppm)配合のものが増え、機能的にも差は縮まっています。ご自身の使いやすさや味、価格なども考慮しながら、無理なく続けられるものを選ぶのが大切です。 

    歯磨き粉を選ぶときのポイント

    歯磨き粉の画像

    歯磨き粉を選ぶときは、次の2点を意識してみてください。

    1. 何を予防・改善したいのかを明確にすること

    2. その目的に合った成分が配合されているかを確認すること

    例えば、虫歯予防が気になる方と、歯ぐきの腫れが気になる方とでは、選ぶべき歯磨き粉は違ってきます。

    目的別|注目したい成分と特徴

    ■ 虫歯を予防したい

    ◆注目成分:フッ素(フッ化ナトリウムなど)

    フッ素は歯を強くし、初期の虫歯を修復する働きがあります。

    市販品でも1450ppmのフッ素が配合されたものが多くなっており、毎日の使用におすすめです。

    ☑️ポイント:磨いた後にあまり強くうがいをしすぎないことで、フッ素の効果が長持ちします。うがいの目安はペットボトルキャップ1杯分の水を口に含み吐き出すくらいの量です。

    ■ 歯周病・歯肉炎を予防したい

    ◆注目成分:CPC(塩化セチルピリジニウム)、IPMP、グリチルリチン酸など

    これらは殺菌作用や抗炎症作用がある成分で、歯ぐきの腫れ・出血を抑える効果があります。

    デンタルフロスの画像

    ☑️ポイント:歯周病が気になる方は、歯磨き粉だけでなく、歯の磨き方や歯間ブラシやフロスなどとの併用も大切です。

    ■ 冷たいものがしみる(知覚過敏)

    ◆注目成分:硝酸カリウム、乳酸アルミニウムなど

    象牙質を刺激から守ることで、しみる感覚を緩和してくれる成分です。

    ☑️ポイント:即効性はありませんが、継続使用で症状の緩和が期待できます。

    ■ 着色汚れ(ステイン)が気になる

    ◆注目成分:ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、無水ケイ酸(研磨剤)など

    コーヒーや紅茶、タバコによる着色汚れの除去をサポートします。

    ☑️ポイント:強い研磨剤は歯の表面のエナメル質を傷つける恐れがあるため、毎日使うなら「低研磨」の表示があるものがおすすめです。

    おすすめの歯磨き粉(目的別)

    目的別に比較的手に入りやすいものや、よく使われている歯磨き粉をいくつかご紹介します。

    ◆虫歯予防におすすめ

    • チェックアップ スタンダード(歯科専売)

    低発泡・低研磨で長時間磨きやすい設計。1450ppmフッ素配合。高濃度のフッ素入り。 

    ◆歯周病予防におすすめ

    歯ブラシに歯磨き粉を付けている画像

    • 小林製薬 生葉(市販)

    殺菌作用、菌の毒素阻害作用のある「ヒノキチオール」配合。

    抗炎症・殺菌成分が複数配合され、歯ぐきの炎症抑制に効果あり

    ◆知覚過敏におすすめ

    • シュミテクト コンプリートワンEX(市販)

    硝酸カリウムでしみる症状に対応。バランスの良い処方。

    ◆ステイン対策におすすめ

    • ブリリアントモアW(ライオン/市販・歯科流通)

    ポリリン酸で着色を浮かせて落とす。毎日使える低研磨タイプ。

    まとめ 目的に合った歯磨き粉で”日々のケア”をレベルアップ

    歯磨き粉は、ただの香りや泡立ちを楽しむアイテムではなく、「何を防ぎたいのか」「どんな悩みを改善したいのか」によって選ぶべきものが異なります。

    市販品にも高機能な製品が多く、日常使いとして十分な効果が期待できます。一方で、より症状に特化したケアをしたい場合や、お口の状態に合わせた成分が気になる場合には、歯科医院で相談してみるのもおすすめです。

    毎日使うものだからこそ、自分に合った1本を選び、効果的なセルフケアを目指していきましょう。

    ご希望であれば、検診時にスタッフがお口の状態を確認しながら、使いやすい歯磨き粉をご紹介することも可能です。お気軽にご相談ください。

    この記事は、アネックスデンタルクリニック院長・岡本が監修しています。

    アネックス・デンタルクルニック矯正歯科院長岡本大典