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喫煙と歯周病の深い関係|タバコが歯を失うリスクを高める理由とは?

2026/05/09

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喫煙によって歯がダメージを受けている様子を表したイラスト

皆さんは、「タバコが歯周病の原因になる」と聞いたことはありますか?

実は、喫煙は歯周病と深く関係しています。しかし、この事実はあまり知られていません。

一般的に、喫煙は肺や心臓など、全身の健康に悪影響を及ぼすことが知られています。
一方で、お口の中への影響は見落とされがちです。とくに歯周病との関係は重要です。

この記事の内容

  • 歯周病とは?日本人が歯を失う最大の原因
  • 喫煙者は歯周病リスクが2〜6倍に!
  • タバコが歯周病を悪化させる4つのメカリズム
  • 治療しても治りにくい?喫煙者の歯周病治療の課題
  • 禁煙でお口の環境は大きく変わる!
  • まとめ
  • 歯周病とは?日本人が歯を失う最大の原因

    歯周病とは、日本人が歯を失う最大の原因といわれています。

    まず、歯周病とはどのような病気なのでしょうか。
    歯周病は、歯を支えている骨や歯ぐきなどの組織が、細菌によって破壊されていく病気です。

    初期の段階では、歯ぐきが腫れることがあります。また、歯磨きの際に出血することもあります。
    しかし、この時点では痛みが少ないため、見過ごされやすいのが特徴です。

    一方で、症状が進行すると注意が必要です。
    歯がグラグラと動くようになります。さらに悪化すると、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。

    また、厚生労働省の調査によると、35歳以上の日本人の約80%が歯周病、もしくはその予備軍とされています。
    つまり、多くの方が関係している非常に身近な病気です。

    さらに、歯を失う原因の第1位も歯周病です。このことからも、歯周病の影響の大きさがわかります。

    そして実は、こうした歯周病の進行には喫煙が深く関係しています。

    喫煙者は歯周病リスクが2〜6倍に!

    喫煙者は、歯周病のリスクが大きく高まることがわかっています。

    まず、さまざまな研究により、喫煙者は非喫煙者と比べて、歯周病にかかるリスクが2〜6倍高いとされています。
    つまり、喫煙は歯周病の大きな危険因子といえます。

    さらに、喫煙者は歯周病にかかった場合の進行が早い傾向があります。
    そのため、気づいたときには重症化しているケースも少なくありません。

    また、治療の面でも注意が必要です。
    喫煙者は歯周病の治療効果が出にくいことが知られています。その結果、治りにくく再発しやすい傾向があります。

    このように、喫煙は歯周病にとって大きなリスクとなります。いわば、“最悪のパートナー”といっても過言ではありません。

    では、具体的にタバコがどのように歯周病へ悪影響を及ぼすのか、詳しく見ていきましょう。

    タバコが歯周病を悪化させる4つのメカニズム

    免疫機能を低下させる

    タバコが歯周病を悪化させるメカニズムには、いくつかのポイントがあります。
    ここでは、その中の一つをご紹介します。

    まず、「免疫機能の低下」です。

    タバコには、ニコチンや一酸化炭素などの有害物質が含まれています。
    これらの物質は、体の免疫機能を低下させてしまいます。

    とくに影響を受けるのが、細菌と戦う役割を持つ白血球です。

    本来、白血球は体を守る最前線で働いています。しかし、喫煙によってその働きが鈍くなってしまいます。

    その結果、歯周病菌が増殖しても、体がうまく対処できなくなります。
    さらに、炎症が悪化しやすくなるのです。

    歯ぐきの血流を悪くする

    喫煙による血管収縮を表したイラスト

    次に、「歯ぐきの血流の悪化」です。

    喫煙をすると、血管が収縮します。その結果、歯ぐきの血流が悪くなってしまいます。

    本来、血液は酸素や栄養を運ぶ大切な役割があります。さらに、傷ついた組織の修復を助ける働きもあります。

    血管内で酸素や栄養素が運ばれ、老廃物が排出される仕組みを表したイラスト

    しかし、血流が悪くなるとどうなるのでしょうか。
    まず、炎症が治りにくくなります。そして、歯ぐきの回復も遅れてしまいます。

    また、傷の治り自体も遅くなる傾向があります。そのため、歯周病の治療効果が十分に発揮されない場合もあります。

    歯ぐきの症状に気づきにくい

    歯ぐきの血流が悪くなると、もう一つ大きな問題が起こります。
    それが「歯ぐきの症状に気づきにくくなる」という点です。

    通常、歯周病になると歯ぐきが赤く腫れたり、出血したりします。そのため、自分で異変に気づくことができます。

    しかし、喫煙者の場合は状況が異なります。血流が悪くなることで、歯ぐきから出血しにくくなります。
    さらに、見た目の腫れも少なくなることがあります。

    その結果、歯周病が進行していても気づきにくくなります。そして、発見が遅れてしまうケースが多くなるのです。

    骨を破壊するスピードが速くなる

    続いて、「骨の破壊スピードの増加」です。

    歯を支えている骨は、「歯槽骨(しそうこつ)」と呼ばれます。この歯槽骨は、歯周病によって少しずつ破壊されていきます。

    しかし、喫煙者の場合は注意が必要です。非喫煙者と比べて、骨の破壊スピードが非常に速いことがわかっています。

    その結果、歯を支える力が急激に弱くなります。さらに、歯のぐらつきが早い段階で現れることもあります。

    そして最終的には、歯を失うリスクが格段に高くなってしまうのです。

    治療しても治りにくい?喫煙者の歯周病治療の課題

    では、喫煙者における歯周病治療の課題について見ていきましょう。

    まず、歯周病の基本的な治療についてです。
    歯石やプラーク(細菌のかたまり)を取り除く「スケーリング・ルートプレーニング」が行われます。
    さらに、正しい歯磨き方法の指導も重要です。また、症状が進んでいる場合には、外科的な治療が必要になることもあります。

    しかし、喫煙者の場合は注意が必要です。これらの治療を行っても、十分な効果が得られにくいことが知られています。

    その結果、症状が改善しにくくなります。さらに、再発しやすい傾向もあります。

    また、外科的な処置においても影響があります。歯周外科治療を受けた場合でも、治癒が遅れることがあります。加えて、インプラント治療においても成功率が下がる可能性があります。

    このように、喫煙は治療の結果にも大きく影響を及ぼすのです。

    👉歯周病治療について詳しくはこちら

    禁煙でお口の環境は大きく変わる!

    禁煙をすると、お口の中の環境が劇的に改善されます。
    ・歯ぐきの血流が回復し、自然治癒力が戻る
    ・白血球の働きが改善され、免疫力が上がる
    ・歯周病の治療効果が高まる
    ・歯ぐきの色が健康的なピンク色に戻る
    ・口臭が軽減される
    ・インプラントや歯周外科の成功率が上がる
    さらに、禁煙して1年後には歯周病リスクが非喫煙者に近づくという研究報告もあります。つまり、禁煙は「遅すぎる」ということはありません。

    歯科医院でできる禁煙サポート

    当院では、歯周病治療に加え、禁煙を考えている方へのサポートも行っています。
    タバコをやめることは簡単ではありませんが、医師や歯科医師、禁煙外来などの力を借りれば成功率はぐっと上がります。
    「歯を守りたい」「口臭が気になる」「将来インプラントを考えている」など、どんな理由でも構いません。お気軽にご相談ください。

    👉西宮北口アネックスデンタルクリニック・矯正歯科のご予約はこちらから

    まとめ:喫煙は歯周病の最大のリスク!歯を守るなら今すぐ禁煙を


    喫煙は、歯周病の発症・進行・治療すべてに悪影響を及ぼします。
    そして、歯周病は“痛みがないまま進行し、気づいた時には手遅れ”というケースも少なくありません。
    将来、ご自身の歯で食事や会話を楽しみたいと願うなら、今すぐにでも禁煙に取り組むことが、最大の歯の予防策となります。
    当院では、患者さま一人ひとりのライフスタイルに合わせた歯周病予防・治療を行っております。気になる症状がある方、禁煙を検討している方は、お気軽にご相談ください。

    この記事は、西宮北口 アネックスデンタルクリニック院長・岡本が監修しています。

    西宮北口 アネックスデンタルクリニック矯正歯科院長岡本大典の写真