「歯ぐきが下がってきた気がする」
「歯が長く見える」
「冷たいものがしみる」
「矯正後、歯と歯の間の黒い隙間(ブラックトライアングル)が気になる」
こうしたお悩みは、歯ぐき(歯肉)が薄くなり、歯根が露出してしまったサインかもしれません。
歯肉退縮は見た目の印象を大きく変えるだけでなく、知覚過敏や歯周病の進行リスクにもつながります。当院では、歯周外科に精通した専門医と連携し、歯ぐきの厚みと健康を取り戻すための治療「CTG(結合組織移植術)」を行っています。
この記事では、CTGの目的、治療の流れ、メリット・注意点、安全体制についてわかりやすく解説します。
📌 目次
① CTG(結合組織移植術)とは?


CTG(結合組織移植術)とは、上あごの内側(口蓋)などから結合組織を採取し、歯ぐきが薄くなった部位や、歯茎が下がって歯根が露出している部分に移植する外科処置です。
当院での治療費用は1部位につき55,000円(税込)自由診療で行っています。
上記写真の処置は55,000円(消費税込) 通院回数は4回(検査、準備、ope、抜糸、半年後の経過チェック) 治療後の写真は半年後のものです。
目的
・歯肉の厚みとボリュームの回復による見た目の改善
・歯根露出による知覚過敏の改善
・汚れが溜まりにくい環境づくり
・歯やインプラントを長持ちさせる
審美面・健康面の両方から、お口の未来を守る治療です。
② 歯ぐきが下がる理由
歯ぐきは年齢とともに退縮していく場合もありますが、様々な影響で極端に退縮してしまうこともあります
 
・過度なブラッシング圧
 毛の硬い歯ブラシを使用したり、強い力をかけて歯磨きをすると、歯肉も一緒に傷つけてしまい、その結果歯肉退縮を起こすことがあります。
・歯周病
 歯周病により歯の周りの骨が吸収したり、歯肉に炎症が起こって組織が破壊された場合、部分的、または口腔内全体の歯茎が下がり、歯が長くなったように見えます。
・噛み合わせの問題 
 噛む力が強い人、噛む力がかかる場所は歯肉退縮を起こしやすいです。
・不正な歯並び
 例えば八重歯など、骨や歯茎が本来ある部位から飛び出た位置に歯がある場合は歯肉退縮を起こし安くなります
・矯正治療による変化
 矯正治療で歯を動かすと、これまで歯が重なっていた部分が正しい位置に並び、歯並びがきれいになります。その際、今まで歯で隠れていた歯ぐきの部分が見えるようになることがあります。このため、一見すると歯ぐきが下がったように見えることがあります。実際には、歯ぐきが新たに退縮したというよりも、「今まで見えなかった部分が見えるようになった」状態です。
・薄い歯肉という体質的要因
 加齢とともに歯肉退縮を起こす度合いも人によって異なり、歯肉が厚い方と比較すると歯肉が薄い人の方が歯肉退縮が起こりやすいです。
③ CTGはどんな方におすすめ?
・歯根が見えてきた
・知覚過敏を繰り返す
・歯ぐきの薄さが気になる
・ブラックトライアングルが目立つ
・矯正治療後の歯肉や歯の見え方を改善したい
・インプラント周囲の歯肉を厚くする必要がある場合
・他院で改善が難しいと言われた
※セカンドオピニオンにも対応しています
④ CTGの治療の流れ
- CT撮影・歯周精密検査・治療の準備
- 移植組織の採取、必要部位への組織移植と縫合
- 術後経過観察
- 仕上げ処置やメンテナンスへ
⏱手術時間:1~2時間
複数の部位を外科的に触る治療ですが、静脈内鎮静法(希望制)に対応しているため、ウトウトしている間に治療が完了します。
痛みや恐怖心が強い方でも安心して受けていただけます。
⑤ CTGのリスク、術後の注意点
・処置により出血が多く出る場合があります
・移植した組織が定着しない場合は壊死するリスクがあります
・術後数日は組織を採取した部位、移植を行なった部位に痛みや腫れ、内出血が出ます
・触れたり、強いうがいは避ける
・当日は激しい運動は控える
・喫煙は治癒を妨げるため厳禁
・清掃指導に従って優しくケア
⑥ メリット・デメリット
メリット
・歯ぐきの自然な厚みと健康を回復
・知覚過敏の改善
・美しく自然な見た目の獲得
・歯やインプラントの寿命を延ばす助けに
デメリット
・採取部位の負担がある
・外科処置が必要
・治癒に時間がかかる場合がある
・移植した組織が壊死してしまう可能性がある
状態によっては適応外の場合があるため、まずはご相談ください。
⑦ 当院のCTGの技術体制と専門医連携
歯周組織の移植術は外科的な精密操作が必要な治療ですが、インプラントや審美領域の外科処置に熟練したドクター(総院長・池畠、院長・岡本)が担当します。
日常的に審美性・機能性の高い外科治療を行なっており、豊富な経験に基づいた、安全で丁寧な処置を心がけています。

また、大規模な処置を行なった症例もあります。
先日、総院長 池畠光朗と、歯周外科を専門とされている小渕健二朗先生(日本歯周病学会 認定医)によるCTG手術を実施しました。
患者様がお二人の共通のご友人というご縁から実現した、貴重なオペレーションとなりました。
手術にお越しいただいた歯科医師のご紹介
小渕健二朗先生
・医療法人裕和会タキノ歯科医院 / 小渕歯科医院勤務
・大阪歯科大学 歯周病学講座 非常勤講師
・歯周組織再生治療に関する豊富な臨床実績
当院の強み
✔症例内容に応じて専門医を招聘
✔精密CT診断および高品質な治療環境
✔静脈内鎮静法による快適で安全な手術
✔チーム医療により高い治療成功率へ
👉アネックスデンタルクリニックの歯周病治療についてのベージはこちら
⑧ まとめ
CTG(結合組織移植術)は
・歯ぐきの後退を改善
・見た目と機能を両立
・ブラックトライアングル改善の期待
・矯正後のリカバリーにも対応
お口の将来に大きな利点をもたらす治療です。
歯肉退縮は放置しても自然には戻りません。気づいた今がベストタイミングです。
どうぞお気軽にご相談ください。
この記事は
西宮北口アネックスデンタルクリニック・矯正歯科
院長 岡本大典監修のもと執筆しています。



