🦷西宮で「難しいインプラント」も相談できる歯科医院をお探しの方へ
骨が少ないと言われた、他院では断られた、難しいケースのインプラントも、アネックスデンタルクリニックなら対応可能なことがあります。
本記事では、インプラント治療においてサイナスリフトが必要になった場合、まず気になる「費用」のことから、治療法の違い・リスク・実際の症例写真まで、わかりやすく解説しています。
インプラントを検討中で「骨が少ないかも…」と不安な方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の内容
- サイナスリフト・ソケットリフトの費用について
- サイナスリフトとは?
- サイナスリフトが必要になるケース
- 2つの術式の違い(サイナスリフトとソケットリフト)
- 治療期間と注意点
- 骨の状態に合わせた治療提案
- 実際の症例紹介
- まとめ・まずはお気軽にご相談ください
1. 費用の目安について
サイナスリフト(側方アプローチ):15~20万円
→ 骨が非常に薄い部位に、広範囲で人工骨を補うため、処置も材料費も多くなります。
ソケットリフト(上方アプローチ):5~10万円
→ 骨がある程度残っている方に適応され、比較的負担の少ない手術です。
※金額は骨の状態や補填材の使用量により異なります。初診時にCT撮影を行い、詳しくご説明します。
2. サイナスリフトとは?

「サイナスリフト(上顎洞挙上術)」とは、
上あごにインプラントを埋める際、骨の厚みが足りない場合に行う骨造成手術のひとつです。
上あごの奥歯の上には「上顎洞(サイナス)」という空洞がありますが、歯を失って長期間放置すると、その空洞が広がり、骨の高さが足りなくなってしまうことがあります。
このままではインプラントが安定して入らないため、サイナス(空洞)の内部の粘膜を少し持ち上げて、骨補填材を入れ、骨の厚みを確保するのが「サイナスリフト」です。
3. サイナスリフトはどんなときに必要?
- 上顎奥歯にインプラントを入れたいが、骨の高さが不足している
- 抜歯してから時間が経っている(骨がやせている)
- 骨の周りに人工の骨を少し足すだけでは不十分なほど、骨の厚みが極端に少ない場合(目安:4mm未満)
4. サイナスリフトには2種類の方法があります
■サイナスリフト(ラテラルウィンドウ法/側方アプローチ)

一般的に「サイナスリフト」といえばこちらを指します。
骨の厚みが極端に少ないケース(4mm未満)に行う方法です。
横(側方)から骨に小さな穴(ウィンドウ)を開けて、シュナイダー膜を慎重に持ち上げ、その下に人工骨を入れて骨の厚みを確保します。
🔧当院では、ピエゾサージェリー(超音波骨切削器)を使用。
ドリルに比べて粘膜を傷つけにくく、安全性が高いのが特徴です。
〈治療手順〉
- 歯肉を切開し、めくり、骨を露出させます。
- 横(側方)から骨に小さな穴を作り、そこから上顎洞(サイナス)の中にあるシュナイダー膜と呼ばれる膜を骨から剥がして持ち上げます
- 作ったスペースに骨補填材を充填し、骨に穴をあけた部分には保護膜を置いて封鎖します。その後、歯肉を切ったところを縫合します。
- 半年ほど待機し、骨ができた後にインプラントの治療を行います。
当院ではこの手術で骨を削合する際、ピエゾサージェリー(超音波骨切削器)を使用します。
通常のドリルに比べて軟組織を傷つけにくく、上顎洞の膜を安全にリフトできるのが特徴です。
✅ メリット
・骨がほとんどないケースでもインプラントが可能に
・広範囲に骨造成できるため、治療の自由度が高い
⚠️ デメリット
・痛みや腫れが出やすく、手術回数が多くなりやすい
・治癒を待つため、治療期間が半年以上かかる場合も
・費用が比較的高額
■ソケットリフト(クレスタルアプローチ/上方アプローチ)

骨が4mm以上残っている場合は、こちらの方法が選択されます。
インプラントを埋入する穴から、内側(上方)に粘膜を持ち上げて骨を足す方法です。
人工骨や削った骨を使って粘膜を押し上げ、そのままインプラントを埋入できるケースもあります。
〈治療手順〉
- インプラントを埋めるための穴をドリルで削って作成します。
- 削った時に出る余分な骨を押し込んだり、水圧を利用して上顎洞の粘膜を挙上させ、できたスペースに骨補填剤を入れます。
- そのままインプラントを埋入します。
- 数ヶ月待機した後、骨とインプラントがしっかり結合していることを確認して、被せ物を作成します。
✅メリット・手術の負担が少ない(痛みや腫れが少なめ)・1回の手術で終わることが多く、治療期間が短縮される
⚠️デメリット・骨の高さがある程度必要なので、適応が限られる
5. サイナスリフトの治療期間と注意点
- サイナスリフトを行った場合、骨が安定するまで約半年待機が必要
- ソケットリフトの場合は追加の待機期間は不要
- インプラントの埋入が同時にできない場合、手術が2回に分かれる
- 術後は痛みや、治療部位の腫れ、上顎洞という副鼻腔で出血が起きやすく術後に鼻血が出ることもあり、しっかりとした管理が必要
- 術後感染を起こした場合、骨を作りたい部分で炎症が起こり、上顎洞炎となる可能性がある
6. 骨の状態に合わせて、最も負担の少ない治療法をご提案します
アネックスデンタルクリニックでは、CT撮影と3Dシミュレーションを用いた精密な診査・診断をもとに、患者様にとって最も安心・安全な治療法を選択しています。
例えば、
- 抜歯即時埋入が可能な場合は、骨が痩せる前にインプラントを埋入することで
→ サイナスリフトを回避できることもあります - ソケットリフトが適応できる場合は、
→ 1回の手術で完了し、身体への負担も抑えられます
また、他院で「骨が少ないのでインプラントは難しい」と言われた方でも、サイナスリフトや骨造成を適切に行えば治療が可能なケースは多く存在します。
まずはCTで状態をしっかり確認し、治療の選択肢をわかりやすくご説明しますので、どうぞ安心してご相談ください。
7.【実際の症例紹介】
◉ケース:上顎奥歯に骨がほとんどない方へのインプラント治療

- 年齢/性別: 40代女性
- お悩み: 左上奥歯のインプラント治療を希望したが、骨が少ないため難しいと他院で断られた
- 診断: CTにて上顎洞が大きく、インプラントを埋入したい部分の骨が1mm以下と確認
- 治療内容: サイナスリフト(側方アプローチ)+骨造成後、6ヶ月後にインプラント埋入
- 使用材料: ピエゾサージェリー使用・骨補填材にGeistlich Pharma(ガイストリッヒ ファルマ)社製のBio-Ossを使用
- 結果: 治癒良好、現在は上部構造装着し咀嚼機能を回復
- 治療期間: 約9ヶ月
- 費用: 約20万円(サイナスリフト)+インプラント費用
※この症例は一例であり、治療結果には個人差があります。
サイナスリフトや骨造成には、腫れ・痛み・上顎洞粘膜の損傷・感染などのリスクがあるため、記事内でご説明しているように、事前に十分な診査・説明のうえで実施しています。
8. まとめとご案内
「骨が少ない」と言われた方も、あきらめないでください
サイナスリフトは、上あごに骨が少ない場合でもインプラントを可能にする治療法です。
手術が必要になることもありますが、骨をしっかり作ることでインプラントの安定性と長持ちをサポートします。
当院では、患者さまの状態に合わせて、できるだけ負担の少ない方法(ソケットリフト・抜歯即時埋入など)も含めてご提案しています。
🔗【関連ページ】
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この記事は、アネックスデンタルクリニック院長・岡本が監修しています。