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歯磨き、いつがベスト?朝・昼・夜の正しいタイミングとは

2025/07/16

カテゴリー:

みなさんは1日何回歯を磨きますか?タイミングは決まっていますか?

日本人の歯磨きの習慣の調査結果によると、(※1)

• 1日2回磨く人(約60~70%)

• 1日1回しか磨かない人(約20%程度)

• 1日3回以上磨く人(10~15%程度)

・1日平均の歯磨き回数は「約1.8~2.0回」だそうです。

歯磨きは、口腔内の健康を維持するために欠かせない習慣です。しかし、そのタイミングについてはあまり深く考えたことがない人も多いのではないでしょうか。「食後すぐ?」「寝る前?」「朝起きてすぐ?」など、歯を磨くタイミングに関する疑問は意外に多くあります。

この記事では、そんな歯磨きの習慣についてお話させていただきます。

最適なタイミングを知ることで、虫歯や口臭の予防効果がグッと高まります。今日からのケアにぜひお役立てください!

この記事の内容

▷歯を磨く目的とは?

▷朝の歯磨き

▷昼の歯磨き

▷就寝前の歯磨き

▷歯磨きの方法

▷特別な場合の歯磨き

▷まとめ

歯を磨く目的とは?

歯を磨く主な目的は、プラーク(歯垢)と呼ばれる細菌の塊を除去することです。 プラークは食べ物のカスと細菌が混ざってできたもので、これを放置すると虫歯や歯周病の原因になります。また、プラークが歯石へと変化すると、自分では取り除けなくなり、歯科医院での除去が必要になります。

もう一つの目的は、口臭の予防です。口の中に残った食べかすや細菌は、悪臭の原因になります。特に寝ている間は唾液の分泌が減少し、細菌が繁殖しやすくなるため、朝起きたときの口臭が気になるという人も少なくありません。

1日何回磨く?

 最低でも1日2回、理想は3回の歯磨きを推奨しています。基本的には以下の3つのタイミングが重要です。

• 朝起きた直後

• 昼食後またはおやつの後

• 就寝前

それぞれのタイミングには理由や意味があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

朝の歯磨き

朝の歯磨きについては、「朝食後に磨く派」と「起床後すぐに磨く派」で意見が分かれます。それぞれのメリット・デメリットを見てみましょう!

起床後すぐに磨く理由

• 睡眠中に細菌が増殖しており、起床時の口内は非常に不衛生。

• 朝食をとる前に歯を磨くことで、口の中を清潔にし、雑菌を飲み込まないで済む。 

• 口臭対策としても有効。

朝食後に磨く理由

• 食後の口内は酸性に傾いており、虫歯のリスクが高くなる。

• 食べかすを確実に除去できる。

ベストな対策は?

実は、起床後に一度軽く歯を磨き、朝食後にうがいや歯間ブラシなどで補助的なケアを行うのが最も効果的とされています。忙しい朝は、まず起床後の歯磨きを最優先に。それだけでも口内環境は大きく変わります。

朝食後に磨く場合は、食後30分ほど時間をあけてからが望ましいとされています。これは、食後すぐは歯の表面のエナメル質が酸で軟化しており、すぐにブラッシングすると傷つける恐れがあるからです。

昼の歯磨き

昼食後に歯を磨くことは理想的ですが、職場や学校では時間や設備の問題で難しい場合もあります。そのような時は、以下のような簡易的なケアでも効果があります。

• うがいをする:口の中の酸や食べかすを洗い流す。

• ガムを噛む:唾液の分泌を促進し、口内の自浄作用を高める。

• デンタルフロスを使う:歯間の汚れを除去する。

時間に余裕がある場合は、携帯用の歯ブラシや歯間ブラシを使用するとよいでしょう。昼のケアを怠ると、夕方には口臭やネバつきが気になることも。できる範囲で対策しておきましょう。

就寝前の歯磨き

一日のうちで最も重要な歯磨きのタイミングは、就寝前です。これは、睡眠中は唾液の分泌が減り、細菌が非常に繁殖しやすくなるからです。そのため、寝る前にしっかりとプラークや食べかすを除去しておくことが、虫歯や歯周病の予防には極めて重要です。

 就寝前の歯磨きは、時間をかけて丁寧に行うことが推奨されます。歯ブラシに加え、デンタルフロスやマウスウォッシュを使うことで、より高い清掃効果が得られます。

タイミングだけでなく、方法も重要!

 タイミングだけでなく、正しい磨き方も口腔ケアの質を大きく左右します。

• 強く磨きすぎない(エナメル質や歯茎を傷つける可能性あり)。

• 1回の歯磨きに2~3分かける。

• 歯ブラシは1ヶ月に1回交換する。

• 歯間ブラシ・フロスを併用する。

また、歯磨き粉はフッ素入りのものを選ぶと、虫歯予防に効果的です!

特別な場合のタイミング

特別な状況では、普段と違ったタイミングでの歯磨きが必要になることもあります。

• スポーツ後:スポーツドリンクは酸性度が高く、歯を溶かすリスクがあるため、うがいや水で口をすすぐのが効果的です。

• 飲酒後:アルコールは口内を乾燥させるため、細菌の繁殖が活発になります。就寝前には必ず歯を磨きましょう。

• 甘いものを食べた後:虫歯リスクが高まるため、できればすぐにうがいか歯磨きを。

まとめ

歯を磨くベストなタイミングは、

1. 起床後すぐ(または朝食後30分以降)

2. 昼食後(可能なら)

3. 就寝前(必ず)

私たちが何気なく行っている歯磨き、その「タイミング」を少し意識するだけで、虫歯や歯周病のリスクをぐっと減らすことができます。

特に、就寝前の丁寧な歯磨きは絶対に欠かせません。そして、朝は起きてすぐのケアを心がけて、昼は可能な範囲でうがいやフロスを取り入れていくと、1日を通して口の中を清潔に保つことができます。

「あのとき意識してよかった」と思える未来のために。今日の1回のケアが、10年後のあなたの笑顔を守ります。

忙しい日々の中でも、ほんの数分でできるセルフケア。

是非今日から、「いつ磨くか」を意識してみてくださいね!

読んでくださってありがとうございました。気になることやご質問があれば、ぜひお電話やご相談もお待ちしています!

参考文献・調査資料

(※1)

厚生労働省「令和4歯科疾患実態調査」
 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/62-28.html
 全国の歯科疾患状況や歯磨き習慣の傾向を調査した、国の公的資料。

ライオン株式会社「歯とお口の健康に関する意識調査」2021年版
 https://www.lion.co.jp/ja/company/press/2021/3353
 10代~60代の男女を対象とした、歯磨き頻度やオーラルケア意識に関する民間調査。

公益社団法人日本歯科医師会「歯とお口の健康週間」関連資料
 https://www.jda.or.jp/park/
  歯科医師会が啓発のためにまとめた資料。日本人の歯磨き習慣や予防意識について記載。

この記事は、アネックスデンタルクリニック院長・岡本が監修しています。